~楓ちゃんのあんなことこんなこと~
機関庫
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幼い頃、私の家の近くには釜石線用の小さな機関庫がありました。本線を通過する汽車を見てるだけでは飽き足らなかった私のために、父はたまにそこへ連れて行ってくれたのです。

何本ものレールが交錯し、煙と煤で真っ黒な構内にあった、木造の小さな小屋のごとき「庫」と、それに不似合いなほど立派に見えた「給炭設備」。
そして、何より私が覚えているのは、機関車が方向転換するための「転車台」でした。

あの「古武士」か「怪獣」のように無骨で巨大な貨物機「D50」が、ねぐらからのっそりと這い出し、おもむろに水を飲み、石炭を腹一杯にほおばってから、「いざ鎌倉!」といったあんばいで転車台へやって来る。そこから、まるで回り舞台の役者のごとく「見得を切りながら」ひとまわりして「出陣」していく姿には、ただただ「畏怖の念」を感じるのみでした。
小さな私には、はっきり言って「怖かった!」のです。

一度、知り合いの機関士さんが運転室に私を乗せたまま、駅まで連れて行ってくれようとしたのですが、間近で見たD50に圧倒され、さらにはキャブの中で赤々と燃える炎に恐怖を覚えて、すぐに降りてしまったことさえありました。
(今なら嬉々として乗り込みますが・・・)

けれどその後、私がカメラを持って汽車に逢いに行くようなって最初に向かったその先は、SL達が憩う各地の機関区でした。どうも「その時の記憶が忘れられなかった」ためだったからでしょうか。

*岩見沢区にて'74,8、Asahi Pentax SP-F SMC Takumar 50mm/f1.4 ネオパンSS*

テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

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